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教室の沿革

 病理学第二講座は昭和32年11月に二講座制採用により分離開講し、桂佐元教授が初代教授に就任されました。桂佐元教授は幅広くさまざまな疾患の診断と研究に携わり、中でも亜硫酸ガスで生じる各種臓器の変化、腫瘍と網内系 (脾臓、リンパ節) の関連、血液疾患の研究に力を尽くされました。昭和52年10月に桂佐元教授が任期中に逝去されたため、昭和53年10月、里館良一教授が同講座講師から、二代目教授として就任され、講座運営を引き継がれました。里館良一教授は、桂佐元教授の培ってきた研究テーマを引き継ぐとともに、多岐にわたって展開させ、網内系に加えて、肝臓および脾臓の微小循環、糸球体腎炎やウイルス感染の病理、癌の遺伝子解析など、免疫染色、電子顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、イメージアナライザーや分子生物学的な新しい手法を応用して、多くの業績を残されました。平成10年4月からは、増田友之助教授が三代目教授として就任され、現在に至っております。

 病理学第二講座は開講以来、大学院生も含め、在籍者は175名にも及び、それぞれの時代において切磋琢磨し合い、各種疾病の本質を解明しようと研究を進めて参りました。国内・外留学も盛んに行われ、他施設との交流を図ると共に、新たな研究手法を取り入れることも試みてきました。同門の諸先輩では、昭和63年4月岩崎琢磨講師 (現長崎大学熱帯医学研究所病変発現機序分野教授) が国立予防医学研究所に、平成5年4月門間信博助教授が盛岡赤十字病院病理部に、平成7年1月佐熊勉助教授が岩手県立中央病院病理診断センターに転出され、また、平成9年11月には、田村元嘱託講師が山形大学病理学第二講座の助教授として、赴任されております。

教室の現況

 スタッフは教授以下5名で、教育、診断、研究に携わっています。また、大学院生は常時5-8名が在籍しており、日々研究に没頭しております。
 教育:学部教育は第1病理、第2病理、臨床病理が協議して統合教育を目指し、講義、実習に励んでいます。具体的に病理学第2講座が担当している講義は下記の通りです。2年生を対象に、病理学総論の講義として、病理学序論、病因論を1時限、奇形を1時限、腫瘍を2時限、代謝障害を3時限、分子病理学を2時限受け持っています。また、3年生を対象に、臓器別の講義として、食道疾患を1時限、肝臓・胆嚢・膵臓疾患を4時限、感染症の病理を1時限、血液・リンパ節疾患を5時限、泌尿器疾患を3時限、皮膚・軟部疾患を2時限、男性生殖器疾患を1時限受け持っており、それに付随した実習も行っています。更に、6年生を対象に5人を1グループとして、1週間に1症例を検討させ、Clinico-Pathological Canference (CPC) を行っています。

研究: 増田友之教授は、当講座で行われてきた従来の手法に加え、新しい手法 (生体内分子間相互作用解析装置、プロテオーム解析)も積極的に導入し、現在、以下に示す研究テーマを推進しております。
 1: 活性化肝星細胞の形質復元機構のプロテオーム解析
 2: ヒトリンパ組織細網性構築における細胞接着分子の発現と局在の解析
 3: 造血器腫瘍の微小残存病変の評価法の開発
 4: リンパ節における癌転移の有無の分子生物学的評価法の開発
 5: マウスおよびヒト多能性造血幹細胞のテロメア長、テロメラーゼ活性の検討
 6: テロメア維持機構と疾病の病態に関する研究
 7: 各種腫瘍のmaspin発現状態およびその発現機構の解析

診断業務:現在、4人が病理専門医、2人が細胞診指導医の資格を有しています。日常業務として、年間16000件〜18000件の病理および細胞診標本を検鏡しています。関連病院として、県立釜石病院、鹿野組合病院 (秋田県) があり、これらの病院の病理診断も受け持っています。特に県立釜石病院との間では、テレパソロジーによる術中迅速診断も行っています。